【2020年8月分】景況調査
【2020年8月分】前年同月比の景気動向
売上高 | 収益状況 | 資金繰り | 業界景況 | ||
製造業 | 食料品 | ||||
繊維・同製品 | |||||
木材・木製品 | |||||
印刷 | |||||
化学・ゴム | |||||
窯業・土石製品 | |||||
鉄鋼・金属 | |||||
その他 | |||||
非製造業 | 卸売業 | ||||
小売業 | |||||
商店街 | |||||
サービス業 | |||||
建設業 | |||||
運輸業 | |||||
DI値 | − 67.5 | − 72.5 | − 42.5 | − 80.0 |
(情報連絡員40名のうち回答数40名 回答率100%)
製造業
食料品
8月は、新型コロナウイルス感染症の影響で、例年に比べお盆の帰省が少なく盆菓子(和菓子)が売れなかった。(パン・菓子製造)
不作の影響により梅干の原料価格が上がった。C級品や規格外品は更に上がり量販店での売上が厳しい。原料価格が上がった分を販売価格に転嫁したいが困難だ。それに比べて通販は割と好調だ。(その他の食料品製造業)
繊維・同製品
8月も新型コロナウイルス感染症の影響により厳しい経営環境が継続中。(その他の繊維製品製造)
新型コロナウイルス感染症の影響で、これから経済環境が更に厳しくなりそうです。(その他繊維製品製造)
8月の売上高は、何とか前年同月と比べ同じ水準を維持しました。例年、秋冬物の発注予定が入る時期なのですが、今年は発注が遅れています。反面、抗菌手袋など新しい需要の問い合わせがあります。(毛皮製衣服・身回品製造)
木材・木製品
新型コロナウイルス感染症の影響で、景況悪化が続き回復の兆しはない。そのため、当業界の賃金水準は全体的に極端に減少し仕事の絶対量も減少している。
そのような中で、経営者は仕事を得るために価格を下げてでも受注しようとしている。一般的に製品価格は減少する傾向にある。(建具製造)
和歌山県内の市場では例年同時期と比較して、値は保っているものの出材量が少ない状況となっている。
令和2年7月の新設住宅戸数は全国で70,232戸で13カ月連続の減少で、持家・貸家・分譲住宅等の減少により、前年同月比で11.4%の減少となった。
持家は12カ月連続の減少で前年同月比13.6%減少し、民間資金・公的資金による持家がともに連続して減少した。貸家は23カ月連続の減少で前年同月比8.9%減少し、分譲住宅は9カ月連続の減少で、一戸建住宅が8か月連続の減少、マンションも3カ月連続の減少。
一方、県内の新設住宅戸数は352戸で前年同月比17.2%の減少で、全般的に減少の中で貸家が対前年同月比51%増と目立った数値になっている。全国のプレカット工場の状況は平均受注は93.6%、5月を大底に前月比で3カ月連続して増加しているが、受注状況が2極化し、納品先で注文量に差が出ている。(製材業)
8月の売上高は例年に比べ1/2~1/10となっています。原因としては、施設や店舗工事の中止や延期が多くあることなどが考えられます。決まっていた商談が計画通りに進まないため、事業計画が成り立たない状況です。9月の見通しも今のところ良くないです。
「コロナ不況」がどこまで続くのか判らず、具体的な経営計画が立てられなくなっています。いつか来るであろう景気回復までどう持ち堪えるかに掛かっています。(家具製造業)
化学・ゴム
今月は対前月比では、医薬中間物・高分子が減少し、農薬中間物・精密化学品が伸びた結果、出荷量8.5%増も、出荷額は微増であった。
対前年同月比では、農薬中間物、医薬品以外は減少し、今月も出荷量24.4%、出荷額23.5%のそれぞれ大幅な減少であった。新型コロナウイルス感染症の拡大により、4~6月のGDP速報値が戦後最大の落ち込みとなるなど、経済的危機は深刻である。
新規感染者も増加の一途であり、重症者が少ないのはせめてもの救いである。ただ、景況的には、生産調整を行う事業所もあるようで、稼働率も大幅に低下している。この危機から脱却するためには、早期のコロナ対応の治療薬・予防薬の開発が望まれる。(化学工業)
窯業・土石製品
新型コロナウイルス感染症に係る生コン業界への影響は、現在のところ軽徴に留まっているが、この先公共工事の予算削減があり得る。民需の旺盛な大阪に比べ、和歌山県等の官公需に係る依存度が大きい地域は、出荷の大幅減少を憂慮している。
また、4月1日から働き方改革に対応するため広域協同組合員の全工場を対象に土曜日の休暇を増やしたが、和歌山県の要望を受け今年度は暫定的に土曜日を隔週で操業することとし、来年度から完全土曜日を休暇に移行する。
土曜日休みが当たり前と思っている若い人は多く、休日を増やし残業を減らす働き方改革は業界のイメージアップ、担い手確保に最善と考える。(窯業・土石製品製造業)
鉄鋼・金属
8月は、前年同月比で、マイナス25%の売上高減少となった。9月も同様の見込みだが10月からは少し経営環境回復の兆しがある。
コロナ禍対策で追加融資を受け、家賃支援給付金を申請する予定だ。(金属素形材製品製造業)
アメリカ経済の減速による影響が大きいが、自動車関連では部品の受注が増えてきている。全体的に、相変わらず厳しい経営状態が続いている。(金属製品製造)
組合員全てではないが、厳しい経済状況の組合員が目立って増加してきている。今後の景気動向を注視して行かなければならない。(複合業種(金属))
その他の製造業
前月に比べ8月の売上高は増加した。経済が動きだした影響か?(和雑貨製造業)
8月の売上高は、前月同様低調だった。サンプル注文も断続的にしかない。不安定な経済環境が続いている。(なめし革・同製品・毛皮製造)
非製造業
卸売業
8月に関して、和歌山県の官公庁市場は増加傾向、国の施策で始まった公立小中学校での空調機械設置案件(体育館・トイレ工事が入札中)が少し落ち着いてくると予想される。民間物件については昨年から見ても少し減少しているが和歌山市が中心で、その他地域については官公庁物件だけで、全体的に見ると前年度実績から受注件数は下回っている。
2020年4月から新型コロナウイルス感染症のため市場は冷え込んでおり、行政の補助金をどのように提案するかがポイント。和歌山県内の宿泊・サービス業・建設業の事業所のその38%で何らかの影響があり、かなり経営環境が厳しくなるだろう。
電材業界は国交省や県庁の物件により市場が左右されると判断している。今のところ、市場は前年比96%の受注で推移している。
金融状況に関して、前月同様大きな変化はないが厳しい状況には変わりない。雇用に関して同業者情報であるが、若手が辞めていっている様だ。入社希望者の減少傾向により雇用が困難な状況である。(機械器具卸売業)
小売業
8月の天候は、気温が上昇してとても暑くお盆休暇も長い傾向にあった。まだまだコロナ禍でイベント等の中止もありエアコンの売上高も伸びた。他の商品は昨年度に比べ落ち込んでいる。和歌山県や和歌山市の事業者に対する支援事業も始まることによる期待もある。例えば10月上旬から和歌山市が配布する「和歌山市地域ささえ愛商品券」である。(電気機械器具小売業)
新宮市・東牟婁郡では、8月最終週にレギュラー店頭価格はフルサービス店舗で1㍑139円前後、セルフサービス店舗で㍑137円前後が大多数で比較的市況は安定している。
一方、白浜町等西牟婁郡では、田辺市周辺のセルフサービス店舗で1㍑110円前後の価格競争の影響を受け、フルサービス店舗でも1㍑120~128円の掲示が目立っており、観光需要が低迷する中での価格競争により地場業者の経営環境は厳しさを増しているのが現状。
なお、県下最安値は、和歌山市内のPBセルフサービス店舗で1㍑105円である。(燃料小売業)
新型コロナウイルス感染症の影響はまだありますが、業界全体では独立行政法人農畜産業振興機構の畜産支援対策事業の実施で少し落着きつつあります。(食肉小売業)
8月初旬から中旬までは来店客の減少が目立ちました。新型コロナウイルス感染症に加えて猛暑もあって必要最小限の外出となっているように思います。下旬になってやっと客数は増えてきましたが、まだまだ先行きは厳しいです。(時計・眼鏡・カメラ小売業)
紀美野町内の製造業・小売業において、消費者のニーズの変化により売上が増加した組合員と落ち込んでいる組合員との格差が明確に表れてきているように思われる。
飲食業・観光関連業においては、GoToキャンペーンやわかやまリフレッシュプランにより、連日県外や町内の顧客で賑わい売上を伸ばしている。(複合業種)
商店街
新型コロナウイルス感染症の影響が少し薄れてきましたが、8月が例年にない猛暑になりこれ程続くとかなり売上高に響きます。今後は台風も心配です。(和歌山市)
サービス業
8月の売上高に関して、リゾート旅館・ホテルでの「わかやまリフレッシュプラン」や「GoToトラベルキャンペーン」の利用頻度が高く、前年同月に比べては100%~120%に達している施設もあります。しかしながら、全ての施設とは言えずその施設の日頃からの営業努力に左右されていると思われます。
一方、ビジネスホテルに関しては、昨年度の50%程度の売上高に留まっています。なお、9月以降の予約につきましては、「GoToトラベルキャンペーン」を利用したものになっています。(旅館・ホテル)
8月の対前年同月比の宿泊人員は70.6%、総売上高86.4%、1人当消費単価122.3%、総宿泊料金77.2%、1人当宿泊単価109.4%で、対前々年同月比の宿泊人員は66.1%、総売上高80.1%、1人当消費単価121.2%、総宿泊料金72.1%、1人当宿泊単価109.0%だった。
2020年1月~8月の宿泊人員は325,292人で、前年同期間(2019年1月~8月)と比べると392,213人の減少である。
また、当月は晴天続きであったが、コロナ禍の経済状況下(自粛・不景気・夏休みが短い等々)において、経営面への影響が大きい。消費単価の伸びについてはGoToトラベルキャンペーンやわかやまリフレッシュプランの波及効果があったと思われる。(旅館・ホテル[白浜温泉旅館協同組合])
8月の客足は、全体的に見ると減少している。一般飲食はある程度戻っているが、特に焼き肉店は前年並みに回復している。業種により格差が拡大している。現在、組合員は行政等が実施している各施策の補助金や助成金への申請をしている。
日本政策金融公庫や銀行の貸付けは一段落している。(飲食業)
整備士が必ず受講しなくてはいけない各種研修会も、新型コロナウイルス感染症の感染予防対策をして開催され始めています。
毎年、2回に亘り約180名受講していた運輸局が行う法令研修も、今回は2回増えて合計4回の開催となり、当組合会館の収容人数(100名)の半分以下という条件で、11月と12月に開催となりました。
また、一部の組合員は各種補助金を上手く利用して前年度とほぼ変わりないという方もいました。(自動車整備業)
8月に入り少しずつ入庫台数は増えてはいるが、まだまだ厳しい経営環境である。(自動車車体整備業)
建設業
8月は、売上高は前月と比べ同水準(低い)です。ただ、猛暑の影響によりクーラーの取付工事は忙しいようです。(電気工事業)
建築関係全体で見ると、やはりコロナウイルスとの共存はだんだんと経済が低迷の危機に入っているように思われる。
これから工事受注も減少すると共に、工事単価もまだ下がるような競争するのではないかと心配しているところです。働き方の変化により建築関係がどういうふうに回復できるのか予測出来ません。(板金・金物工事業)
国・県からの公共工事に係る受注高は横這いですが、市町村は減少傾向にあります。新型コロナウイルス感染症の影響で、現場の進捗状況に若干遅れが出ているようです。(一般土木建築工事業)
運輸業
8月の軽油価格については、前月比では1㍑あたり3.8円の値上げとなりました。対前年比では1㍑あたり10.7円の値下がりとなりました。原油価格は、生産調整等で対前月比は高騰傾向で値上がりとなりましたが、対前年比では安価となっています。
輸送物品の種類により、好不調の格差が拡がっています。因みに、業績が良い組合員は冷凍食品関係・宅配関係で、悪い組合員は鉄鋼関係・観光業者への配送です。
新型コロナウイルス感染症の影響を受けた組合員は、資金調達が非常に厳しい経営状況であります。(一般貨物自動車運送業)
新型コロナウイルス感染拡大により経済状況がひっ迫する中、高速道路の通行料の減少が顕著に表れ軽油の販売量も減少に転じ、当面はV字回復は望めない状況である。(一般貨物自動車運送業)