【2021年6月分】景況調査

【2021年6月分】前年同月比の景気動向

増加・好転  不変  減少・悪化
スクロールできます
売上高 収益状況 資金繰り 業界景況
製造業 食料品
繊維・同製品
木材・木製品
印刷
化学・ゴム
窯業・土石製品
鉄鋼・金属
その他
非製造業 卸売業
商店街
サービス業
建設業
運輸業
DI値 0.0 − 5.0 − 20.0 − 12.5

(情報連絡員40名のうち回答数40名 回答率100%)

製造業

食料品

 コロナワクチンの接種も順調に進んでおり、売上増に期待できる。(パン・菓子製造)
 梅の作柄は豊作、原料の梅干価格は、上がることは無いと思われる。梅干商品の販売は、まだあまり動いていない。(その他の食料品製造業)

繊維工業

 コロナ禍のダメージからの回復傾向がみられる。材料費(主に綿糸)の上昇分はある程度転嫁できている。(その他の繊維製品製造)
 新型コロナウイルス感染症が収束に向かっていて、経済活動も回復傾向にあるものの足取りは重いようです。(その他の繊維製品製造)
 6月の売り上げは前年同月より増加しました。コロナ禍の中でも業種によっては、コロナ収束後を見据えて新しい販売方法や、新商品の取り扱いを始めた企業などからの注文が増えています。(毛皮製衣服・身回品製造)

木材・木製品

 ウッドショックによる建築資材不足がもたらす影響は中小工務店に直接的に現れ、当業界に大きく影響が生じている。さらに、建具用原材料価格もそれに伴い高騰している。しかし、販売価格には反映できないことが当業界の置かれている弱者的現状である。(建具製造)
 全国的に米材、欧州材の供給減少が続いており、国産材への代替需要の動きが出て、品薄感から高値となっている。県内の市でも値上がりの傾向にあるが、他県ほど顕著にはなっていない。令和3年5月の新設住宅戸数は全国で70,178戸と3か月連続の増加、持家、分譲住宅が増加したため、全体で同月比9.9%の減となった。持家は7か月連続の増加で前年同月比16.2%増加、民間資金が7か月連続の増加、公資金は4か月ぶりの増加となった。貸家は3か月連続の増加で、前年同月比4.3%増、分譲住宅は先月の減少から再びの増加、一戸建住宅が18か月ぶりの増加。県内の新設住宅戸数は328戸で前年同月比49.1%の増加で,持家、貸家がともに50%以上増加した。全国のプレカット工場の状況は、木材製品の不足感から一部で受注制限と納期遅延が広がり始めている模様。県内では、業者間で差はあるが、樹種転換などで製品不足に対応している工場もあり、さらに厳しい状況になってきている。(製材業)
 木材、ベニヤ板の値上がり(2~3割)と品薄で今後も2割程度の値上がりが予想できます。設備投資が減少している影響で内装工事物件も少なく、新規問合せ等もかなり減っている感があります。同時に受注価格の低下が目立って来ていて、個人経営等低コストで運営している事業所では比較的稼働している様です。
 借入により事業継続している事業所も多く、景気回復を持つところです。概ね、現在の売上水準は、コロナ前の半分くらいとなっています。(家具製造業)

化学・ゴム

 今月は、対前月比では精密化学品が伸びた以外全般に低調で、出荷量10.1%、出荷額7.8%のそれぞれ減であった。対前年同月比では、前年同月が前年度の最低水準だったことの反動もあり、医農薬中間物、高分子、精密化学品の伸びで、出荷量40.6%、出荷額33.9%の大幅な伸びであったが、それでも量・額ともに前年度の平均ベースにとどまる。沖縄を除き9都道府県の緊急事態宣言が解除され、10都道府県にまん延防止等重点措置が適用されているが、コロナウイルスの変異株の増加と、人流増加によるリバウンドが懸念される。そうした中であるが、本県は医療従事者・高齢者のワクチン接種が進み、64歳以下の接種にも弾みがつきそうで、経済活動の正常化に期待している。(化学工業)

窯業・土石製品

 官需、民需共に前年比微減。コロナウイルスの影響は大きくないが、天候不良による出荷減が影響した。(窯業・土石製品製造業)

鉄鋼・金属

 6月は、昨年同月と比べて、約30%増の売上高となった。7月も引き続き好転の見通しである。(金属素形材製品製造業)

その他の製造業

 売上高、対前月(5月)比はやや増加。(和雑貨製造業)
 前月同様低調のまま、デパートの平日営業で少し期待(荷動き)したい。(なめし革・同製品・毛皮製造)

非製造業

卸売業

 和歌山県の官庁物件は減少傾向、民間物件は昨年から見ても市場が厳しい状況、国・県・市の補助金対策を提案すべき、いずれにしても電材業界は国交省・県の物件ありきで市場が左右されると判断するが減少している。また、半導体の相次ぐトラブルで商品供給が困難になる商品が出始めている。その他、新型コロナウイルスの感染状況で県内への影響はあると判断致します。本格的な市場回復には時間がかかると思われる。倒産の状況は前年より縮小しているも国の政策にて耐えているとみられ支払いが始まれば、倒産も増加すると考えられる。また廃業される企業もあり、市場機能低下は抑えきれない。来期4月以降の売上業績が見通せないのが現状、BtoCの販売は厳しい。但し、ワクチンの接種が開始されたことにより期待する。現在、ウッドショックの影響が遅くとも下期から発生し、住宅市場の木材高騰・引き渡し価格延期等関連する会社は売上が左右される。2020年末までに決定した融資のうち公庫66%・民間56%据置期間が1年以内、大半が1年以内の返済設定。今春以降に多くの企業が返済開始するが、大半の企業が困難と考えられる。返済猶予も考えられるが状況はどうなるか。(機械器具卸売業)

小売業

 《先行き不透明なSS業界》昨年10月の菅首相による「50年CN宣言」や今年1月の「35年乗用新車販売で電動車100%方針」により、今後石油需要が毎年約3%逓減すると予測される中、和歌山市内約10SSを訪問して状況を調査。「国の方針に沿って、停電時でも燃料を安定供給するためにSSに一昨年自家発電機を設置し、また病院や福祉施設等の自家発電機への燃料緊急配送のためタンクローリーも更新整備した。電動化中心社会でこうした災害時対応は誰がどのように担うのか。直接影響を受ける石油販売業界だけでなく、自動車整備や部品製造等様々な分野への影響も心配」など、CN宣言以降の一連の流れに関する矛盾、不満、そして不安が交錯しており、いつまでSSを続けられるか、先が見通せない状況となっているのが現状。(燃料小売業)
 和歌山県はコロナワクチンの接種が順調に進み、住民生活はある程度安定していると思います。当業界は、修理部門も集客に大きく貢献していますが、コロナ禍で売上を下支えしている状態です。(時計・眼鏡・カメラ小売業)
 当月は雨が多く悪天候の日々であったが、町観光協会発行の電子チケット(50%プレミアム付きチケット)の有効期限が6月末までとなっていたことも影響してか、先月同様相変わらず平日・休日問わず、町外・県外の客が多く飲食店・観光施設は賑わい、売上は横ばいまたは増加したように思われるが、既存客を相手にしている事業所においては、相変わらず売上低下の店舗が増えていると共に、町内でも一番大きかった65年間も続いた老舗の食料品店が、6月末で廃業し地域住民にとって、寂しい状況となっている。そうした中、町当局のご支援を頂き、経済の活性化及びコロナウイルス感染症の影響を克服するための、消費喚起を目的として30%のプレミアム商品券(2600万円)を発行します。今後それによる地域活性化が期待される状況です。(複合業種)

商店街

 コロナ禍はワクチン接種の進行と発病者の数の減少により、落ち着いてきていると感じています。しかし来街者と売り上げがコロナ禍以前の水準までには戻って来ていません。コロナ禍が消費者の購買行動に変化をもたらしていると感じています。対応可能な小売店は回復の兆しがありますが、ほとんどの店舗は十分な対応ができず、ジリ貧の状況です。組合員の企業活動の縮小均衡傾向という負のスパイラルからの脱出を模索しないといけないと感じています。(和歌山市)
 まだ自粛ムードが続く中で、好転要因が見つからない状態です。(和歌山市)

サービス業

 6月も引き続いて、各旅館・ホテル共に非常に厳しい経営状態が続いていましたが、和歌山県独自の「わかやまリフレッシュプラン2nd」がスタートしてからは、初日で多額の電子チケットが購入されるほど活気が出てきています。各旅館・ホテルも予約が続いて入っており期待感が膨らんできています。(旅館・ホテル)
 6月の対前年同月比の宿泊人員は237.7%、総売上高324.8%、1人当消費単価136.6%、総宿泊料金266.1%、1人当宿泊単価111.9%で、対前々年同月比の宿泊人員は34.8%、総売上高46.8%、1人当消費単価134.5%、総宿泊料金39.2%、1人当宿泊単価112.6%だった。2021年1月~6月の宿泊人員は189,672人で、前年同期間(2020年1月~6月)と比べると9,612人の増加である。(白浜温泉旅館協同組合)
 5月末で時短要請がなくなり、通常営業になっているが、客足が思ったほど回復していない。コロナワクチン接種が早く進めば売上も増加すると思われる。売上が少し戻りつつあるが、手持資金が増加しておらず、大変苦しい状況です。再度の融資が必要です。(飲食業)
 6月は不正改造車排除運動の強化月間で運輸支局、警察と合同で街頭検査や講習会を開催し、組合員は過去にあった不正改造の例や、不正改造を行ったユーザーに加担した事業場への行政処分について学んだ。(自動車整備業)
 新たな事業として全国のネットワーク化を目指す「車の救~ピット!」を打ち出しており、小規模事業者との連携・協業化も進めながら、組合員工場の自主的な経済活動を促進し、社会的地位の向上を図るための重要な活動となる。それらの諸活動において着実に成果を挙げていくためにも、広報事業が果たす役割は今後さらに大きなものとなる。移り行く時代の流れやカーユーザーの意識、価値観の変化などに沿った、日車協連としての広報戦略を取りまとめ、新たな事業を展開、推進していく方針だ。(自動車車体整備業)

建設業

 工事数、売上高は、比較的落ち着きを取り戻した感がある。相変わらず人材不足の声は聞こえてくる。(電気工事業)
 前月と比べても着工件数は減少傾向にある模様。新築が減少していく中、リフォーム市場は何とか平行線をたどっている様子。これからどうなっていくのか材料の値上げに対して、建築依頼主に対して逆に値下げ提案を出して工事を受注する所も見受けられる。小企業にとっては借金をする状況ではない。今の社会に必死に食らいついている現況です。(板金・金物工事業)
 公共工事(国・県)において、増加傾向です。雨が多いので現場の進捗状況は遅れが出始めています。(一般土木建築工事業)
 各年度発注状況が一定ではないが、6月の県工事受注額は前年同月比40%増となっています。(一般土木建築工事業)

運輸業

 運送品目ごとの濃淡はあるものの、物流全体としては堅調に推移。特に巣ごもり需要であるネット購買や冷凍食品などは好調である。但し、原価を構成する重要な項目である「燃料単価(軽油)」が高騰を続けており、対前年比で25.6円/ℓ、対前月比で3.2円/ℓ増と苦慮しているところである。(一般貨物自動車運送業)
 新型コロナウイルスのワクチン接種の進行で、景気回復への期待が高まり、原油価格は上昇傾向である。又、イラン産原油の供給が遅れるとの見方も相場を押し上げており、3週連続値上がりしている。(一般貨物自動車運送業)