【2022年7月分】景況調査
【2022年7月分】前年同月比の景気動向
売上高 | 収益状況 | 資金繰り | 業界景況 | ||
製造業 | 食料品 | ||||
繊維工業 | |||||
木材・木製品 | |||||
印刷 | |||||
化学・ゴム | |||||
窯業・土石製品 | |||||
鉄鋼・金属 | |||||
その他 | |||||
非製造業 | 卸売業 | ||||
小売業 | |||||
商店街 | |||||
サービス業 | |||||
建設業 | |||||
運輸業 | |||||
DI値 | − 12.5 | − 37.5 | − 15.0 | − 37.5 |
(情報連絡員40名のうち回答数40名 回答率100%)
製造業
食料品
仕入れ価格は上昇しているが、製造した商品は売れているので、厳しいながらも変わらず製造している状況。(食料品製造業)
通販は好調だが全体的な販売状況は良くない。梅干原料はダブついていて原料価格に影響が出ることが懸念される。(食料品製造業)
繊維工業
引き続き原料費、加工費、運賃等の上昇が進んでいる。資材関係に強い企業はコロナの影響も安定してきているが、多用途、特に国内アパレル向けの生地に関しては苦しい状況が続いている。(繊維工業)
7月の売上は前年同月と比べて減少。原料や資材価格の高騰を受け、商品の販売価格も値上がりして、消費者は当面の必要数量だけ購入している傾向にある。この傾向の影響が売上減少に繋がっている。(繊維工業)
木材・木製品
令和4年6月の新設住宅戸数は全国で74,596戸と2月連続の減少、全体で前年同月比2.2%の減となった。持家は7ヶ月連続の減少で前年同月比11.3%減少、民間資金は6ヶ月連続の減少、公的資金も8ヶ月連続の減少となった。貸家は16ヶ月連続の増加で、前年同月比1.6%増加、分譲住宅は2ヶ月ぶりの増加、内マンションも2ヶ月ぶりの増加となった。近畿圏の新設戸数は11,688戸で前年同月比1.0%増で1万戸を回復。県内の新設住宅戸数は344戸で前年同月比15.1%の減少。プレカットは新規受注が増え始めている様子だが、依然として職人や住設機器不足などによる建設現場の遅れも続いており生産に影響を及ぼしている。国産材については、梅雨期の雨天が少なく出材量が例年より多く原木価格が軟化している。(木材・木製品製造業(家具を除く))
木製品業界における原材料不足により、建具業界でも原材料入手が困難になり製造現場に遅れが生じている。加えて、コロナの影響下で3年間無利子の借入金の返済が年内に迫る中、元金の返済が困難など資金繰りが一層悪化すると予想される。(家具・装備品製造業)
5月以降、業界各社受注が落ち込んでいる。先行きは不透明で、お盆までの駆け込み需要も期待できそうにない。やはり大型施設や店舗、イベントの計画が少なく、大口受注の低迷が大きく影響している様相。逆に、個人店舗や住宅物件の小口注文に変動は少ない。このペースで売り上げ低迷が続くと、県内同業者の年内倒産が数件起こりそう。固定経費の割合が多い事業所では資金繰りの悪化が懸念され、資材価格高騰と過当競争による価格低下が重なって売上回復は遅れそう。(家具・装備品製造業)
化学・ゴム
今月は、対前月比では精密化学品が減も、有機中間物、高分子の増で、出荷量12.1%、出荷額8.1%のそれぞれ増であった。対前年同月比では、染料、有機中間物、精密化学品等の減で、出荷量8.5%の減少も、製品価格改定効果か出荷額4.1%の増であった。新型コロナウイルス感染症の新規感染者数は、変異ウイルス「オミクロン型」の流行で、過去最大となるなど第7波の様相。24年ぶりの1ドル138円台の円安や、ウクライナ情勢等から、原材料・燃料費の価格上昇に対し、製品価格の値上げが追い付けていない状況。(化学工業)
窯業・土石製品
原材料価格と輸送コストの上昇に伴い、生コンクリートの単価も上げざるを得ない。全国でも同様の動きとなっている。(セメント・同製品製造業)
鉄鋼・金属
前年同月比で売上高は20%の増加。しかし、顧客の生産は未だ安定していない。(金属製品製造業)
収束する気配のないコロナウイルス感染症拡大、長引くロシア・ウクライナ問題により受注量に変動が生じている。その影響で、生産調整による設備の稼働、人員の配置等の調整が難しくなってきている。(金属製品製造業)
状況に変化はないが、今後諸物価の上昇により影響が出ることを危惧している。(金属製品製造業)
その他の製造業
床皮不足になっており、海外も同様に不足気味。エナメルは弱含みながら引き合いはあるものの全体的にみて厳しい状況が続いている。(なめし皮・同製品・毛皮製造業) 叙勲等、記念品の注文が無いため売り上げが落ち、大変厳しい状況である。問屋はあまり減っていないが、製造業の職人などが減っているので今後大変になってくる。若手労働力の不足に困っている。(その他の製造業)
前年同月比の売上高、前月比の売上高ともに増加と減少が同じようにあり、組合員各社で相違が出てきている。(その他の製造業)
非製造業
卸売業
商品供給においては、改善傾向のメーカーはあるものの依然として原材料不足や原材料価格の高騰など影響は大きい。また、コロナウイルス第7波の影響で従業員に陽性者や濃厚接触者が出てきており業務に多大な支障が出ている。市況は依然として厳しい状況ではあるが、例年より早い梅雨明けと連日の猛暑により空調関連の販売は好調で、節電への関心もあって特に高機能機種の販売は好調である。(機械器具卸売業)
小売業
夏休みの国内旅行がコロナ前の2019年比で▲3.3%にまで回復して(JTB調査)、ガソリンの夏季需要が期待されていたが、新型コロナ感染者数が連日20万人を超す事態となり、一転、特に観光地の給油所では不安な日々が続いている。(その他の小売業)
引き続き取扱品の値上げがあり、輸入時計メーカーによっては、本年2度目の値上げも実施された。急激な値上げは、当然買い控えに繋がり先行きが不安。体感的にインフレは2%どころではなく、大変なことが起きているように思える。(その他の小売業)
商店街
光熱費や仕入れ価格の上昇に加え、コロナ変異株の猛威が再び来街者の減少に大きく影響しているため、各事業者の収益は以前より悪化している。コストが大きくなった分価格転嫁したいところに、更なる売上の減少を考えると頭が痛い。今の売り上げ状況では、返済の目途が立ちにくいように感じており、コロナ対策の緊急融資を借り入れた事業者の動向が気になっている。放置された空き店舗の管理状況について、鳩の糞害など近隣の組合員より苦情があり対応している。(複合業種(和歌山市))
先月と同様に商品の値上がりによって売上は少し上昇しているが、景況感については芳しくない。(複合業種(和歌山市))
サービス業
組合員の業況では販売価格は若干の値上げにより上昇傾向にあるが、脱炭素社会に向けての動向・エネルギーの節約に関連し先の見通しは明るくない。ガスの仕入れ価格(輸入価格)は、円安傾向にあるので仕入価格は上昇し収益は悪化している。コロナ関連で、依然としてガス器具の入荷遅れが継続しているため、ガス器具の売上は全く伸びない状況である。収益の悪化に伴い、資金繰りに苦慮している組合員が多い。(ガス業)
前年7月はわかやまリフレッシュプラン、全国高校総合文化祭等の開催等により好調であったが、今年はコロナウイルス感染第7波によりキャンセルがかなり出ている状況で、売上は前年度の70%程度。キャンセルが出てもある程度は埋まっていたが、8月は厳しい状況になりそう。(宿泊業)
7月の対前年同月比の宿泊人員は116.5%、総売上高128.1%、1人当り消費単価110.0%、総宿泊料金139.4%、1人当宿泊単価119.7%だった。2022年1月~7月の宿泊人員は412,770人で、前年同期間(2021年1月~7月)と比べると149,969人の増加である。(白浜温泉旅館協同組合)
7月当初は売上が増加傾向にあったが、月末のコロナ感染者の急増の影響により、客足がばったり止まり売上が激減している。特に寿司店、スナック、バーなどは厳しい状況である。また、原材料価格の高騰により値上げをしている店舗もあるが、全てを転嫁できていない。コロナ融資も難しくなっており、条件変更なら認められることも多いが、再融資は困難な状況である。この状況が続けば、危機的な状況になる可能性がある。(飲食店)
6月の保有台数と前年度増減数は、登録車329,208台(-2,466台)、軽自動車416,978台(+1,079台)、車検台数は、登録車12,451台(-763台)、軽自動車12,555台(-916台)となっており、登録車と軽自動車合計の保有台数、車検台数ともに減少している。(自動車整備業)
自動車技術の変化に対応するため、高度化対応設備の導入や電子化等に対応出来る人材を育成するための講習会が求められる。(自動車車体整備業)
建設業
当組合地域の7月の県工事受注額は前年度微増となったものの、専門工事(法面工、舗装工)が多く、一般土木工事は低調傾向のまま。(総合工事業)
公共工事の受注高は先月に続いて減少傾向。手持ち工事がない業者が増え始めており、資機材等の価格高騰も重なって厳しい状況が続いている。(総合工事業)
今のところ倒産に追い込まれる組合員企業はないが、9月頃から苦境にあえぐ組合員が出てきそうな状況。関西では万博に向けて会場や周辺施設が建築されるので、和歌山にも何らかの恩恵があるとは思うが、それがあったとしても先行きは不透明である。(識別工事業(設備工事業を除く))
依然として原材料価格の高騰が売上に響いている状況。(設備工事業)
運輸業
業界の多重構造、燃料価格の抑制、貨物輸送のコストアップに対する荷主・元請の理解不足により燃料価格高騰の運賃転嫁が進まない。コロナ感染者拡大により、乗務員の感染及び濃厚接触者扱いによる欠勤者の穴埋めに苦慮している状況。荷主業界による濃淡はあるものの輸送数量減少による売り上げの減少、燃料他費用のコストアップで資金繰りは厳しい状況が続いている。(道路貨物運送業)
燃料価格の高騰も少し落着いた感があるが、高値で推移しており長距離輸送などの利益率の低下に繋がっている。(道路貨物運送業)