【2024年1月分】景況調査

【2024年1月分】前年同月比の景気動向

増加・好転  不変  減少・悪化

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業種売上高収益状況資金繰り業界景況
製造業食料品
繊維工業
木材・木製品
印刷
化学・ゴム
窯業・土石製品
鉄鋼・金属
その他
非製造業卸売業
小売業
商店街
サービス業
建設業
運輸業
DI値-30.0-30.0-20.0-45.0

(情報連絡員40名のうち回答数40名 回答率100%)

製造業

食料品

 高齢化が進んでいる。(食料品製造業)
 販売はあまり堅調とは言えず、原材料の在庫も十分にある。(食料品製造業)

繊維工業

 少子化による市場縮小、個人消費の低迷で、商品の売れ行きが良くない。また、技能実習生の制度改革がどのようになるのか注視している。(繊維工業)
 1月の売上は、12月に続き前年同月と比較してかなり減少した。物価上昇商品価格アップなど物価上昇の影響からか、昨年度は行われたお得意様の企画販売セールや商品の展示会などが行われなかった。製造業者としては、今の販売市場の業況をつかみ切れていない。(繊維工業)

木材・木製品

 1月のプレカット工場受注量は79.9%と90%どころか80%も割り込むなど大きく落ち込んでいる。分譲戸建てを中心にプレカット材の値下げ要請は強く、春先まで仕事が見通せない状況となっている。また、物件数が限られ、地域分譲・注文ビルダーの先も見えず閉塞感も漂っている。ビルダーからは値下げ要請が続く中で、受注競争はさらに激化していく様相。2月の見積もりは82.3%とやや持ち直しの傾向にはあるものの、ほぼ底ばいの状況となっている。年度内はこのまま不振が続く見通しと想定され、月を追うごとに見積もり量は減っているとの厳しい声が聞かれる。(木材・木製品製造業(家具を除く))
 最近の動向として、建築メーカー製の既製建具の使用が多くなり、そこに対応しきれない商品の製造だけが当業界に発注されてきていた。しかし、その特別仕様のものさえ存在しなくなってきている。更に、近頃は建築設計の段階で従来通りの考え方が変化し、それにより当業界への要望が無くなってきていると感じる。(家具・装備品製造業)
 紀南方面におけるプレカットの生産加工量は減少した。また、県内の原木市の単価は横ばいであった。(木材・木製品製造業(家具を除く))
 年始は一時的に取引が少なく様子見であったが、1月中旬から各所の内装工事が動き始め、昨年からの見積依頼や問い合わせを見ると2月以降より春にかけてある程度取引が活発になる見通しである。引き続き優良人材不足の声をよく聞く、物価上昇に見合う賃金アップは企業努力でどこまで可能なのか、昨今の情勢下で売り上げが安定しない為難しい問題である。(家具・装備品製造業)

化学・ゴム

 出荷量、出荷額ともに対前年比でほぼ変わらずの状況であった。(化学工業)

窯業・土石製品

 新設の公共工事が減りつつあり、工事においても生コンよりコンクリート製品が優先採用される流れになってきている。業界では新しい技術の開発を積極的に行いPRすることで流れを変えたい意向であるが、現状を維持できる生コン製造工場は多くはない状況となってきている。業界は現在過渡期にあり中長期的事業計画を策定するのも難しくなっている。(セメント・同製品製造業)

鉄鋼・金属

 国内需要の伸び悩みや対海外向けの在庫調整もあって、売上高は前年同月比で約25%の減少となった。(金属製品製造業)
 いまだに国際情勢は不安定な要素があるが、全体的に生産については、コロナ禍前のレベルに戻ってきた企業が多くなってきた。しかし、まだまだ人手不足感があり、生産調節を実施している企業もある。(金属製品製造業)
 大きな変化はないが、受注量が少し上向いてきたように思われる。(金属製品製造業)

その他の製造業

 年初より暗いニュースが続いた影響か、秋冬物の引き合いが出る頃だが動きは鈍く、業況は低迷しており2月以降に期待している。(なめし皮・同製品・毛皮製造業)
 製造業者は今後も減るばかりだと予想され、そのしわ寄せで商品確保が困難になって問屋は販売できず困ると思われる。また、地震の影響も出始めており売上がどんどん落ちている。(その他の製造業)
 現年対前月比の売上高は、年末商戦後例年通り減少した。但し、能登地震の影響か売上が増加した企業もある。(その他の製造業)

非製造業

卸売業

 資材価格の高騰と景気先行きの不透明感が要因だと思うが、新築戸建住宅の着工件数は減少している。人手不足や人件費の高騰、資材の高騰で収益が悪化しており不良債権も徐々に出ている。電線など建築資材供給の問題は、12月後半から徐々に改善していく情報もあったが、能登半島地震の影響で被災した工場もあり、再度悪化している状況。一方、半導体等の部材不足による機器関係の納期は改善に向かっている状況ではある。(機械器具卸売業)

小売業

 コロナが5類に移行され忘年会や新年会も多くなり、外食産業向け業務販売では少し回復した。小売店でも家族の帰省等を迎える準備の買い物をされる消費者も増えていた。(飲食料品小売業)
 能登半島地震の発生から1ヶ月が経過したが、現地では地震・津波で多くのSSが被災する中、非常用自家発電機を備えたSSが緊急車両に優先給油を行うなど「災害時のエネルギー供給の最後の砦」としての役割を果たしている。同じく半島に位置する和歌山県もいつ来てもおかしくない地震・津波に備える必要がある。また、市況は激変緩和対策事業により安定を見せているが、出口戦略の期限が刻々と迫っており、対応が急がれる。公正取引委員会のガイドラインも変更されたが、不当廉売の問題も続いており、更なる対応と改善を求め、市場安定化を進めていく。例年と比べて年末年始は暖冬であり灯油・A重油の需要は伸び悩んでいる。また、和歌山市内のセルフ市況の改善が進まない。ガソリン価格が他府県と比べて安すぎる分、収益を圧迫しており、安値業者による廉売によって価格競争が激化しているため、適正マージンを確保できる市況の構築が急務である。(その他の小売業)
 和歌山県の人口が90万人を切ってきた。居住人口が減り続ける中、小規模零細な小売店として営業することの難しさが極まっていることもあり、年々組合員が少なくなっている。時計の技術者がどんどん減っていく現状は勿体ない。先日東大阪に視察に行った時、多くの小規模な製造業者が集まっている姿を目の当たりにした。製造であれ修理であれ、こうした小規模、零細なところに最高の技術があって、それらが日本のものづくりの根幹を支えていることは明白である。中抜きが行われるような補助金制度は改められないものか。(その他の小売業)

商店街

 本年元日に起こった能登半島地震は大きな被害となって、1月前半はコロナ禍と同じような自粛ムードにより来街者・売り上げ共に低迷しました。中旬以降は少し持ち直してきたが、物価高による買い控え感が依然としてある。今後の賃上げの動向にも注視している。長期金利の利上げの傾向が出てきた。景気の好転が実感できていない中小零細事業者には、借入金の金利の上昇があれば経営環境はさらに厳しくなることが予想される。(複合業種(和歌山市))
 天気にも恵まれ微増した。(複合業種(和歌山市))

サービス業

 ガス器具、資材等の度重なる値上りにより収益が著しく減少傾向にある。消費者に対する和歌山県の支援が1月分のみ実施された。依然として、小規模のLPガス販売店の廃業・大手への営業譲渡が増加している。(ガス業)
 正月明けの売上はあまり良くなかった。昨年は全国旅行支援があり売上は順調だったが、対前年度比80%~95%の状況。人手不足は相変わらずです。「スキマバイト」を活用する組合員も出てきた。(宿泊業)
 1月の対前年同月比の宿泊人員は109.0%、総売上高119.5%、1人当り消費単価109.6%、総宿泊料金121.5%、1人当り宿泊単価111.4%、だった。2024年1月の宿泊人員は、67,594人で、前年同期間(2023年1月)と比べると5,601人の増加である。(白浜温泉旅館協同組合)
 コロナ感染症の影響が薄れ、売上及び客数は昨年より増加、一部業種を除き、ほぼコロナ禍以前に近づいている。個人や友人・家族の飲み会だけでなく団体の飲み会が増加している。特に、温泉・観光地の飲食店は旅行客等により賑わっており、売上及び客数も昨年より増加している。一方、原材料費の高騰や人手不足と賃金の上昇により収益は横ばい。インバウンドは増加しているが、地域により影響の差が見られる。ほぼコロナ禍の影響も薄れ、新規創業資金及び設備投資等の借入が回復基調にあると思われるが、融資件数は増加していない。既存店はコロナ融資の元金返済が始まり返済に苦慮している。(飲食店)
 某ディーラーの不正の影響により車両が販売出来ない事業者もあり、今後も影響が出そう。業界全体の問題点として人員不足になっている組合員が多いのが現状である。(自動車整備業)
 自動車の新技術に対応した適切な車体整備を実施するための方向性や施策を検討する勉強会等を実施する予定。(自動車車体整備業)

建設業

 令和6年1月の県工事受注額は当月も前年同月を確保しており、今後は補正予算による発注を期待したい。(総合工事業)
 公共工事の受注状況は先月に引き続き国・県・市町村工事すべて減少した。年度末に向け補正予算での発注が見込まれ、前年並みの受注に期待している。(総合工事業)
 能登半島地震によって地域同業者の27社が壊滅状態に陥った。中部ブロックではこれから大変な復興に係わらなければならず、西部ブロックでもできるだけの支援を行う。(職別工事業(設備工事業を除く))
 能登半島地震の発生による被災地の復旧に向け、電線在庫の迅速・優先的な大量供給がなされることから他地域での電線不足が懸念される。(設備工事業)

運輸業

 2024年問題が間近に迫り、世間的にも注目されることが多くなってきた。大転換期なので、このチャンスを生かして物流業界の改善改革・イメージアップを図らなければならない。人件費や軽油価格、車両価格の高騰は運賃アップでしか解決出来ず、荷待ちや積卸しの作業軽減などが進むことを期待しているが、現時点では未だその途上であり、物流量の減少やドライバー不足も続いており、厳しい経営環境は変わらずである。(道路貨物運送業)
 新年を迎え、例年どおり中旬あたりから事業活動も動き出すかと思ったら、昨年同様大寒波の襲来を迎えた。軽油の価格は高値のまま推移している。(道路貨物運送業)