【2020年6月分】景況調査

【2020年6月分】前年同月比の景気動向

増加・好転  不変  減少・悪化
スクロールできます
売上高 収益状況 資金繰り 業界景況
製造業 食料品
繊維・同製品
木材・木製品
印刷
化学・ゴム
窯業・土石製品
鉄鋼・金属
その他
非製造業 卸売業
小売業
商店街
サービス業
建設業
運輸業
DI値 − 65.0 − 67.5 − 55.0 − 72.5

(情報連絡員40名のうち回答数40名 回答率100%)

製造業

食料品

 6月は新型コロナウイルス感染症の緊急事態宣言が解除され、観光客が少しずつ戻り明るい兆しが見えてきた。(パン・菓子製造)
 新型コロナウイルス感染症によるステイホームで売上高に関して、通販や生協は好調な会社が多いがスーパー等の量販店は厳しい。
 今年の梅の作柄は不作で、仕入価格の値上がりが心配される。組合員により資金力・販売力・仕入力に格差が見られる。(その他の食料品製造業)

繊維・同製品

 6月は前年同月比約60%減の生産状況である。週休3日体制の組合員が増加しており、先行きの不透明感が続いている。(その他の繊維製品製造)
 5月までは受注残分の納入もあり減少傾向に組合員毎にバラツキがあったが、6月以降は徐々に受注減・売上減となってきており、今後の予測も大変厳しい見通しとなっている。(その他の繊維製品製造)
 6月の売上高は、前年同月と同じ水準を確保しました。しかし当地域においても、祭事や各種イベントが中止になったり、学校行事(遠足・運動会・クラブ活動等)が自粛されていますので、今後、売上高の減少に繋がる懸念があります。(毛皮製衣服・身回品製造)

木材・木製品

 6月は新型コロナウイルス感染症に関する影響で、工務店による工事が遅延し現場が完全に戻っていないので、計画通りに一向に復旧していない。そのことが原因で、今後、予断を許さない経営環境となってきている。(建具製造)
 新型コロナウイルス感染症の影響がかなり出てきました。休業状態になったり受注量が半減してきたりと経済状況は悪くなるばかりです。
 各組合員とも、助成金、給付金、様々な制度を活用しているとのことですが厳しい経営環境だということです。(建具製造)
 原木価格は全国的に春先から値下がりが続いている。材が傷みやすく、出材量が減少する時期を迎え、さらなる値下がりを警戒する声が多い。
 令和2年5月の新設住宅戸数は全国で63,682戸で11か月連続の減少だった。持家、貸家、分譲住宅で減少したため前年同月比で12.3%の減になり、この水準でいくと年間80万5000戸に減少する見込みだ。持家は10か月連続の減少で前年同月比20.7%減少だった。今年3度目の2万戸割れで、60年ぶりの低水準だ。貸家は21カ月連続の減少で、前年同月比8.1%減。分譲住宅は7カ月連続の減少で、一戸建住宅が6カ月連続の減で前年同月比12.8%減となった。
 和歌山県内の新設住宅戸数は220戸で前年同月比40%の減で、全般的に減少の中で貸家が対前年同月比44%減だった。関西や県内のプレカット工場では6月までは稼働率が90%前後で推移してきたが、見積も減ってきており7月以降さらに落ち込むのではないかとの見方も出ている。(製材業)
 6月に関して売上高が5分の1から10分の1となっています。社員はほぼ休業として、本格的な回復の見込みが立たない経営環境です。具体的には年末から1月・2月の案件が出始めてはいますが、全体量は少なく限られています。やはり工事の中止や延期が多くある状況です。
 各支援制度を利用していますが、資金繰りは限界に近づいています。恐らく年内において同業者の倒産や廃業が多数出るものと思われます。当社においても倒産回避の具体的計画を廃業も含めた上で考えております。(家具製造業)

印刷

 6月に新たに、1社組合員が加入した。
 組合の収益事業である「和歌山県民手帳」の出版業務について、和歌山県統計協会に応募申請し、採択された。今年で9年目となる。(印刷業)

化学・ゴム

 今年は対前月比では、有機中間物・高分子・精密化学品が大幅に減少した結果、出荷量29.4%、出荷額25.2%とそれぞれ大幅に減少した。
 対前年同月比でも、染料・有機中間物が減少し、さらに高分子・精密化学品が大幅に減少した結果、出荷量33.4%、出荷額29.1%とそれぞれ大幅に減少した。
 新型コロナウイルス感染症の拡大は、国内的には爆発的な拡大に至らず全国的な緊急事態宣言も解除されたが、いまだ終息の見通しもなく国際的には感染拡大が続いていることから、世界経済に大きな打撃を与えており感染前の経済状態に戻る時期が見通せられないことからも、この状態が長期化すればさらに影響が大きなものになりそうで心配だ。(化学工業)

鉄鋼・金属

 6月は新型コロナウイルス感染症の影響で、売上高に関して前年同月比マイナス40%となった。7月、8月も同様に低迷する見通しだ。
 金融支援については、引き続き各方面より情報を頂いている。(金属素形材製品製造業)
 新型コロナウイルス感染症拡大による経済の停滞が依然として続き、売上・収益等に大きな影響を及ぼしている。現時点では、将来について景気改善の気配が全く感じられず、第2波第3波の発生が懸念されている。(金属製品製造)
 当組合に加入している組合員企業にそれぞれに温度差があるが、高炉休止や新型コロナウイルス感染症にの影響で厳しい経済状況にある。今後の見通しに関しても明るい兆しが見えない。(複合業種(金属))

その他の製造業

 6月の売上高は、前月に比べ増加している。ネット販売が売り上げを底上げしているようだ。また、キャッシュレス・ポイント還元事業が6月末で終了することによる影響でスーパー等への納品が増加した。
 新型コロナウイルス感染症の緊急事態宣言が解除され営業部門が動けるようになった。(和雑貨製造業)
 依然として低調。少しずつではあるが少ロットの引き合いが出てくるようになった。従前どおりの状態には程遠い。(なめし革・同製品・毛皮製造)

非製造業

卸売業

 6月に関して、和歌山県の官公庁市場は増加傾向、国の施策で始まった公立小中学校での空調機械設置案件が少し落ち着いてくると予想される。民間物件については昨年から見ても少し減少しているが和歌山市が中心で、その他地域については官公庁物件だけで、全体的に見ると前年度実績から受注件数は下回っている。
 また、新築住宅に関しては、他府県より資材・工事会社が参入し和歌山県に店舗展開している。白浜地域も同様に他府県業者により工事を元請で受注されている。
 2020年4月から新型コロナウイルス感染症のため市場は冷え込んでおり、和歌山県内の宿泊・サービス業・建設業の事業所でその38%が何らかの影響があり、かなり経営環境が厳しくなるだろう。電材業界は国交省や県庁の物件により市場が左右されると判断している。
 さらに、GIGAスクール構想※で和歌山県に動きがあるのかを注視している。
 金融状況に関して、前月同様大きな変化はないが厳しい状況には変わりない。雇用に関して同業者情報であるが、若手が辞めていっている様だ。入社希望者の減少傾向により雇用が困難な状況である。
 ※GIGAスクール構想とは、全国の学校で義務教育を受ける児童生徒に、1人1台の学習者用PCやクラウド活用を前提とした高速ネットワーク環境などを整備する5年間の計画を纏めたもの。(機械器具卸売業)

小売業

 6月は、夏商戦のイベントは自粛(中止)のため、各メーカーも誌上個展会に切替えたが中旬から下旬にかけて好天候に恵まれたので、エアコン機器等が好調であった。特別定額給付金〔10万円〕の効果もあり前年同月に比べ7割位の売上高に戻ってきている。各メーカーの出荷状況に関してもテレビ・冷蔵庫・洗濯機等に関して落込みが少ないようだ。
 ポイント還元事業が6月末で終了になり、7月以降の販売状況がどのように推移していくか注視している。(電気機械器具小売業)
 新型コロナウイルス感染症の影響で販売量が大幅に低下したSSは、原油価格の低下に伴う仕入価格の減少、マージン幅の拡大により、これまで何とか経営を維持してきた。ところが、4月上旬から原油価格が反転上昇基調となり、大型連休以降から元売仕切り価格も徐々に上昇し引き上げ幅が6月末までに1㍑15円に達した。
 SS業界にとっては、仕入価格上昇分の販売価格への転嫁とコロナ禍の影響で縮小したガソリン需要の回復が喫緊の課題となっている。
 こうした現状を踏まえ、組合では和歌山県・県観光連盟と協力して、組合加盟でフルサービスしている約200箇所のSSにおいて観光キャンペーンのチラシを配布し、ガソリンの需要の喚起に現在取り組んでいる。(燃料小売業)
 6月は、新型コロナウイルス感染症の緊急事態宣言が解除されたが、まだ業界の景況は回復している実感がありません。(食肉小売業)
 6月中旬以降は、外出を控えていた人々も出かけるようになって、来店客が戻ってきた様子です。必ずしもすべて購買に繋がっている訳でもありませんが、明るさは戻ってきているように感じます。(時計・眼鏡・カメラ小売業)
 新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、4月下旬から5月末まで休業していた観光関連・飲食業については、6月から通常営業に戻り観光関連業種は徐々に客が増えている。飲食関係においても、待ってましたとばかりの大盛況となっている。
 その他の町内小売業においては、例年に比べると人口減少に加え新型コロナウイルス感染症による影響で売上高減少が続いている状況であるので、紀美野町当局に要望を提出し、町内小売業の消費喚起を図るため全住民に1人5,000円分の商品券を贈呈し7月1日より使用開始となっている。
 コロナ禍で、これからの新しい経営手法(ネットショップ)等について、経営の方向性や業態を変えるための借入相談が12件あった。(複合業種)

商店街

 6月は前月に比べ、やはり減少傾向です。
 業者買いは少し売上高は戻ってきているものの、逆に一般のお客様が以前より減少しています。さらに、7月からのレジ袋有料化で経済環境が悪化する可能性もあります。(和歌山市)

サービス業

 6月は、新型コロナウイルス感染症による営業自粛要請解除後の再オープンは約6割程度です。大型ホテル・旅館は7月1日からのオープンになります。
 ここに来て7月・8月の予約も僅かではありますが入ってきています。
 また、『県民リフレッシュプラン販売促進事業』が県の独自施策として始まります。和歌山県民の新型コロナウイルス感染症の閉塞感からのリフレッシュを図るとともに、郷土愛を育むことを目的に企画されたものです。多くの皆様に県内の旅館ホテルに宿泊して頂き、売上高が増加することを期待しています。(旅館・ホテル)
 6月の対前年同月比の宿泊人員は14.6%、総売上高14.4%、1人当消費単価98.5%、総宿泊料金14.7%、1人当宿泊単価100.6%で、対前々年同月比の宿泊人員は17.8%、総売上高16.5%、1人当消費単価92.8%、総宿泊料金18.1%、1人当宿泊単価101.9%だった。
 2020年1月~6月の宿泊人員は180,060人で、前年同期間(2019年1月~6月)と比べると299,688人の減少である。
 1施設が内装工事で7月中旬まで休館する予定だ。(旅館・ホテル[白浜温泉旅館協同組合])
 新型コロナウイルス感染症による営業自粛要請解除後が解除され、各組合員は通常営業を行っている。しかし、客足が戻って来ないため時短営業をしている店も見られる。テイクアウトをする店もあるが売上高が少ない。全体の売上げも業態によりまちまちであり、コロナ以前の売上高に程遠い。特ににスナック、バー等は客足が戻っていない。
 日本政策金融公庫による無利子融資に関して、殆どの組合員に周知したが組合員によって対応が分かれた。融資を申し込んでいない店舗はかなり苦しいようだ。(飲食業)
 新型コロナウイルス感染症に係る緊急事態宣言の解除並びに移動制限の解除により、稼働している車輌の数は増えつつありますが、コロナ禍で大きく影響し販売台数は伸び悩んだままです。
 自動車業界全体からすれば景気は悪化していますが、当組合員の大半が販売より車検の整備業がメインです。そのため、ユーザーの大半の人がコロナ禍による車検期間の特例措置を活用することなく、予定通り車検を受けたためそれほどの打撃は受けていない感じです。(自動車整備業)
 コロナ禍の外出自粛による自動車事故の減少によって、事故車の入庫台数が減少した。そのため、組合員の収益状況に影響している。(自動車車体整備業)

建設業

 6月は先月と同じような収益状況です。良くなる事(外的要因)は無いが、下降する事もなく横這い傾向が続くと思います。(電気工事業)
 コロナ禍による休業要請解除からの業界動向は和歌山県内に限っては、思ったより工事中断も無く、継続的に動くように思います。業界を見渡すと、多忙な組合員とそうでない組合員が分かれているような状況です。今後の受注に関して、その影響で憂慮している。(板金・金物工事業)
 6月の公共工事(国・県)は、増加傾向です。建設現場では新型コロナウイルス感染症による影響で、工事の遅れが出ているようです。(一般土木建築工事業)

運輸業

 6月の軽油価格については、前月比では1㍑あたり7.9円の値上げとなりました。対前年比では1㍑あたり19.8円の値下がりとなりました。
 燃料の値下がり(対前月比は値上がりだが、対前年比は大幅な値下がり)は運送業界では有難いですが、物量も大きく減少しているので非常に厳しい経営環境であります。
 特に、鉄鋼関係は前年同月比マイナス20%で全体的に減少傾向であります。この経済状況が続くと運送している商品の種類により経営困難の組合員も出てきます。資金調達が非常に厳しい状況で、経営環境が厳しい組合員が増えてきています。(一般貨物自動車運送業)
 新型コロナウイルス感染症拡大による緊急事態宣言が全国で解除され、社会活動の制限は段階的に緩和されているものの、高速道路の通行料や軽油の販売量が大きく減少に転じており、当組合は一転して厳しい経営環境に立たされている。(一般貨物自動車運送業)