【2022年5月分】景況調査
【2022年5月分】前年同月比の景気動向
売上高 | 収益状況 | 資金繰り | 業界景況 | ||
製造業 | 食料品 | ||||
繊維工業 | |||||
木材・木製品 | |||||
印刷 | |||||
化学・ゴム | |||||
窯業・土石製品 | |||||
鉄鋼・金属 | |||||
その他 | |||||
非製造業 | 卸売業 | ||||
小売業 | |||||
商店街 | |||||
サービス業 | |||||
建設業 | |||||
運輸業 | |||||
DI値 | − 17.5 | − 22.5 | − 17.5 | − 32.5 |
(情報連絡員40名のうち回答数40名 回答率100%)
製造業
食料品
引き続きコロナ禍における観光業・飲食業の不調により、得意先の廃業などもあって売上が回復していない。(食料品製造業)
販売状況は、前月と変わらず通販はまずまず順調だが、他はあまり芳しくない。今年の作柄は今のところ順調で原料価格に影響が出るかも知れない。(食料品製造業)
繊維工業
販売小売りは、コロナの影響が続いており苦戦している。縫製作業は、海外の輸入難から国内製造にシフトが移っており打診が多くなっている。原材料価格の上昇に伴い加工賃の値上げをお願いするものの、値上げどころか値下げを要望される異常事態である。(繊維工業)
原油価格の高騰に始まる原料費、加工費、運賃等上昇が進んでいる。上がり切った感もなく、まだまだ上がる予想である。(繊維工業)
昨年より原料や資材の価格高騰が続き、販売価格への転嫁を行ってきて売上は増加するはずが、注文数の減少や原料不足による生産減少が原因で、5月の売上は前年同月比で減少している。今後も原料価格の高騰が続くと予想されるため、売上が増加しても利益率が減少していく可能性が高い。(繊維工業)
木材・木製品
令和4年4月の新設住宅戸数は全国で76,179戸と14ヶ月連続の増加、全体で前年同月比2.2%の増となった。持家は5ヶ月連続の減少で前年同月比8.1%減少、民間資金は4ヶ月連続の減少、公的資金も6ヶ月連続の減少となった。貸家は14ヶ月連続の増加で、前年同月比2.1%増、分譲住宅は3ヶ月連続の増加、マンションも3ヶ月連続の増加となった。県内の新設住宅戸数は389戸で前年同月比16.0%の減少。全国のプレカットの状況は合板不足、職人不足により季節外れの不需要期に。県内も一昨年の80%程度の稼働率のところもある。(木材・木製品製造業(家具を除く))
建具の受注量は、前年同月比で50%以下に落ち込んでいる。建具の主要部材である面材価格が品薄で倍程度に上昇変動している。これにより見積が成り立たなくなっている。(家具・装備品製造業)
資材の価格高騰が続いているため、価格転嫁が追いつかない状況。早いものでは1~2ヶ月スパンでの値上げとなっているため、見積等に支障を来たしている。おもに塗料などの石油製品、樹脂加工品や合板系、針葉樹の芯材等が目立っている。当月は4月までのにわかな需要増とは一転して厳しい景況となりました。最近は大型店舗、施設の改装工事や計画自体が少なく、かろうじて需要の安定している小口の住宅向け家具工事に集中している状況。建設関係では住宅工事の需要が安定しており、それに伴う大工、内装、設備関係が比較的好調の様相。(家具・装備品製造業)
化学・ゴム
今月は、対前月比では農薬中間物、医薬品の伸びで出荷量2.6%、出荷額3.6%のそれぞれ増であった。対前年同月比でも農薬中間物、有機中間物、精密化学品の伸びで、出荷量5.4%、出荷額21.4%のそれぞれ増であった。経済活動が緩やかながら動き出し、出荷額も上向き傾向にあるも、長引くウクライナ情勢、急激な円安等による原材料調達コストの上昇は、収益を圧迫。如何に製品価格に転嫁できるかがポイント。一昔前の円安によるメリットが、経済構造の変化か恩恵が少なく、逆にデメリットになっている感。(化学工業)
窯業・土石製品
出荷量の低迷に加え原材料の相次ぐ値上げの影響により、県内協同組合では販売価格の値上げを実施または検討している。セメントの供給は今のところ問題ないとメーカーはしているが、石炭をロシアから輸入しているメーカーは対応に追われている。(セメント・同製品製造業)
鉄鋼・金属
売上高は、前年同月比で約3%減少した。中国のロックダウンの影響により顧客の生産ラインが乱れている。(金属製品製造業)
全体的には、少し上向き傾向になってきているが、まだまだ先行きは不透明である。(金属製品製造業)
その他の製造業
GWあけに期待していたが、やや不調。5月下旬の東京レザーフェア後の動向に注目している。現状は依然として低調が続いている。(なめし皮・同製品・毛皮製造業)
原材料の価格が高騰し、すぐに値上げできない商品もあり困っている。大量に注文があれば値上げしやすいが、少量の注文がほとんどなので値上げし辛い。(その他の製造業)
前年同月比の売上高は、組合員各社とも減少している。(その他の製造業)
非製造業
卸売業
5月は、商品供給について問題はあったものの一部の商品においては改善の兆しが見える。原材料、燃料価格の高騰により、製造メーカー各社商品価格が全体的に上がっており、落ち着く気配が見えない。今後、収益に影響がでることが懸念される。(機械器具卸売業)
小売業
昨年度のゴールデンウィークは、コロナ感染拡大防止対策により、行動制限がとられていたため「贅沢なうち食」が多かったが、今年度は行動制限の緩和もあって外食が増え、小売り店頭での売上は軽微な減少となった。(飲食料品小売業)
政府の燃料油価格激変緩和対策により、レギュラーガソリン1L当たりの全国平均小売価格は、5月上旬の170円台から下旬の168円台へと、緩やかながら下落傾向を続けてきた。ところが5月末以降は、EUのロシア産原油原則輸入禁止等により原油価格が上昇し、円相場の下落も重なって小売価格は上昇傾向に転じた。政府の最大補助額1L当たり35円を超える状態が続いており、今後の小売価格の動向、ガソリン需要への影響が懸念される。(その他の小売業)
業界で特に大きな出来事があったわけでないが、時計や装飾品の値上げが相次いでいる。(その他の小売業)
商店街
GWあけのコロナ患者の増加を危惧していたが、思ったほど増えず安堵している。また、5月15日に開催された和歌祭は大盛況で、数十年ぶりに商店街や沿道は沢山の人で賑わったが、商業の現状は、光熱費や仕入れ価格の上昇を販売価格に転嫁できるほど好調ではない。インボイス制度の理解と対応について、組合で周知する時期になってきており、講習会や説明会への参加を呼び掛けたいと考えている。(複合業種(和歌山市))
サービス業
組合員の業況では顧客への値上げ交渉等でガスの販売価格は上昇傾向にあるが、依然としてガスの仕入れ価格は高止まり。ガス器具の部品製造が海外生産(東南アジア)に頼っており、納期が2~6ヶ月待ちのため、ガス器具の売り上げが伸びない状況。(ガス業)
ゴールデンウイークはほぼ満室の状況で、売上も好調に伸びている。しかしながら連休明けについては、下降気味で前年比10%~50%増の状況。わかやまリフレッシュプランSブロック割の対象地域も拡大したし、GoToトラベル事業も再開すると思われるので、観光客の増加を期待している。(宿泊業)
5月の対前年同月比の宿泊人員は229.1%、総売上高242.2%、1人当り消費単価105.7%、総宿泊料金262.7%、1人当宿泊単価114.7%だった。2022年1月~5月の宿泊人員は164,140人で、前年同期間(2021年1月~5月)と比べると104,220人の増加である。(白浜温泉旅館協同組合)
ゴールデンウィークが終わるまでは好調であったが、それ以降は客足が減少傾向で売上も減少となっている。スナック等は相変わらず客数が減少傾向である。新規開業が増えているが、融資については厳しい状況である。(飲食店)
4月の保有台数と前年度増減数は、登録車330,851台(-2,319台)、軽自動車418,996台(+784台)、車検台数は、登録車18,668台(-3,030台)、軽自動車19,974台(-1,021台)となっている。また新車の販売台数は、半導体不足、コロナ禍の影響で受注に供給が追い付かない状態が続いている。(自動車整備業)
車体整備士資格保有者の増強及び継続と教育を目的に、高度化車体整備技能講習・自動車補修接合管理者編を開催する予定。(自動車車体整備業)
建設業
5月の県工事受注額は、前年同月比で大きく減少している。年度毎で発注計画が異なるが、一昨年程度はあるので今後に期待している。アスファルト原材料価格が高騰している。(総合工事業)
公共工事は、国・県・市町村の全てにおいて減少している。一部の資材価格も高騰しており収益に影響が出ている。ここ数年は、公共工事の発注量が順調に推移していたが、今年度は減少傾向にある様相。手持ち工事がないという声が増えてきている。(総合工事業)
7月8月と段階的に大部分の建設資材の5%~15%の値上げが告知されている。この影響で、見積作成に制限がかかって利益が減少する傾向である。各事業所でも工事発注が前年と比べて2割~3割減少していると言っている。(識別工事業(設備工事業を除く))
受注件数自体が前年に比べて減少している。(設備工事業)
運輸業
様々な商品の値上げが相次ぐ中で、物流費(運賃)も一部見直しされている事例もあるが、業界の課題でもある元請-下請-孫請の多層構造のため、全体にまで見直しが進まない。下請-孫請などの環境に置かれた中小業者は厳しい経営状況が続く。中国でのロックダウンや国内でのコロナ禍における物流量減少による売上減に加え、燃料ほかコストアップが続き、資金的にも厳しい状況が続く。(道路貨物運送業)
原油価格の乱高下により軽油の価格が安定しないなかで、3月には最近の最高値を示した。5月中旬あたりから補助金の効果により軽油の価格が安定してきている。ただ、連休もあり稼働日数が少なく売上高は減少となった。(道路貨物運送業)