【2022年8月分】景況調査
【2022年8月分】前年同月比の景気動向
売上高 | 収益状況 | 資金繰り | 業界景況 | ||
製造業 | 食料品 | ||||
繊維工業 | |||||
木材・木製品 | |||||
印刷 | |||||
化学・ゴム | |||||
窯業・土石製品 | |||||
鉄鋼・金属 | |||||
その他 | |||||
非製造業 | 卸売業 | ||||
小売業 | |||||
商店街 | |||||
サービス業 | |||||
建設業 | |||||
運輸業 | |||||
DI値 | − 17.5 | − 25.0 | − 17.5 | − 35.0 |
(情報連絡員40名のうち回答数40名 回答率100%)
製造業
食料品
コロナ前に比べて、人の流れが少ないので、業務的にも個人的にも人との交流が減った。(食料品製造業)
8月の販売はやや低調であり、原料在庫は十分にあり梅干製品の販売回復が望まれる。(食料品製造業)
繊維工業
コロナ禍による海外生産の減少、円安による輸入コスト増により国内生産の引き合いは増加している様に思うが、取引先メーカーや小売店のコロナ禍による売り上げ減少のため先行きは強い不安を感じる。原材料費・人件費の上昇を加工賃に反映できず、単価を下げるように要求され、加工業が一番工賃に苦しんでいると感じる。コロナウイルス感染症で従業員の休業が多く、稼働率低下の事業所が出ている。仕入れ価格の上昇・少子化の加速で今後業況悪化を心配する組合員もいる。コロナ特別融資の返済が2023年より始まるため、資金繰りが心配される。(繊維工業)
綿等の原料費は高止まりの状況であり、今後数年は同様の状態が続くと予測されている。(繊維工業)
8月の売上は前年同月比で大幅に減少した。原料費や資材価格の高騰のため商品販売価格を値上げしたが、この値上げによる消費者離れが発生している可能性が高い。また、作業用手袋などは消耗品としてBtoB販売が多いが、販売先企業の営業自粛等の影響で販売数量が減少している可能性がある。(繊維工業)
木材・木製品
令和4年7月の新設住宅戸数は全国で72,981戸と3ヶ月連続の減少、全体で前年同月比5.4%の減となった。持家は8ヶ月連続の減少で前年同月比14.1%減少、2ヶ月続きの10%超の減少で不振が更に鮮明になっている。民間資金は7ヶ月連続の減少、公的資金も9ヶ月連続の減少となった。貸家は17ヶ月連続の増加で、前年同月比156%増加、分譲住宅は2か月ぶりの減少、内マンションも2か月ぶりの減少となった。近畿圏の新設戸数は11,445戸で前年同月比13.2%の減となったが1万戸を維持、県内の新設住宅戸数は358戸で前年同月比21.3%の減少。プレカットの状況は在庫が増加しており、来月の見通しが付かないところもある。国産材原木については価格の軟化が続いており、市場によってはスギ、ヒノキの価格の拮抗も起こっている。電気料金は今年に入ってから20~30%アップだったが6~8月は40~50%アップになった。(木材・木製品製造業(家具を除く))
前月同様に業界を取り巻く情勢は原材料不足と原材料価格の高騰により混迷している。最近では建築関連部品の不足が工期を遅らせ、着工時期が後ろにずれて来ている。そのため、来年にわたる長期の見積依頼が特に多くなっているが、現時点で価格を導き出すことは非常に困難である。コロナの影響下で3年間無利子の借入金の返済が年内に迫る中、元金の返済不可となるなど、資金繰りがより一層悪化すると思われる。(家具・装備品製造業)
全体的に同業者の景況は良くないが、8月に関してはお盆前の駆け込み需要とそれに伴う単発の物件等があり、一時的にコロナ前の売上水準となった。9月も見通しが不安定な中、平均的な売上となる見込み。ただ、来年に向けての見積依頼が増加傾向にあり、少し動きが出てくるのではと感じている。最近、仕入れ値の上昇率が1.2~2.0倍と顕著だが、提出済みの見積についての価格改定が認められないケースがほとんどで、ほぼ泣き寝入りとなっている。仕入れ値の上昇を想定して見積を作成できず頭を悩ませている。(家具・装備品製造業)
化学・ゴム
今月は、対前月比では有機中間物が増も、農薬中間物、高分子の減で、出荷量4.9%、出荷額2.6%のそれぞれ減少であった。対前年同月比でも、精密化学品が増も、農薬中間物、高分子の減で、出荷量12.3%、出額額4.1%のそれぞれ減少であった。新型コロナウイルス感染症の新規感染者数は、国内で日に25万人を超え、県内でも2千人を超える等第7波は猛威を振るう。行動制限のない中感染拡大の先行き心配な面もあるが、一日も早い収束の方向が望まれる。こうした中で景況は、相次ぐ値上げや原油・原材料価格の高止まり等不透明な経済状況下、一進一退状態で先行き不透明感がさらに増しているように思われる。(化学工業)
窯業・土石製品
原材料の値上げ交渉が続いている。セメントは昨年度の値上げに加えて再値上げを要望している。一部メーカーでは、サーチャージの導入も検討されているようだ。生コン販売価格への価格転嫁も検討している。(セメント・同製品製造業)
鉄鋼・金属
前年同月比で約10%の増加となったが、前年同月の売上が少なかったためで正常に戻ったわけではない。9月は好転の気配であるが注意が必要。金利の上昇が気になっている。(金属製品製造業)
全体的に、状況には大きく変わりがない。少しづつ受注は増えてきている傾向ではあるが、材料不足と価格上昇はまだまだ続いており、生産における工程管理が組みにくい状況である。(金属製品製造業)
諸物価の高騰などの影響が出てきそうである。(金属製品製造業)
その他の製造業
溶剤・薬品類の値上げにより経費は増加、売上の伸びも良くない。製品販売単価を値上げしたが改善の兆候はない。(なめし皮・同製品・毛皮製造業)
原材料価格の高騰が続いているが、カタログに載せている商品は値上げ出来ずに苦慮している。(その他の製造業)
前年同月比売上高・販売価格・収益状況は各社により相違が出てきている。止まらない円安が経営に大きく影響している。(その他の製造業)
非製造業
卸売業
7月に引き続きコロナウイルスの第7波による陽性者や濃厚接触者が事業所内で出ており業務に多大な支障が出ている。販売価格については、メーカーの値上げ等があるが、過去からの価格取り決めも含め10%~30%の値上げとなっている。市況においては、昨年同月同様に厳しい状況が続いており民間物件については、特に数量や価格も含め厳しい状況が続いている。(機械器具卸売業)
小売業
原油価格高騰による物価高で収益が少し減少してきている。(飲食料品小売業)
欧米の金融引き締めや新型コロナ禍による中国の都市封鎖に伴う世界経済の減速懸念が原油相場の下げ要因となる一方で、OPECプラスが供給過剰を懸念して減産に転じる見方やロシア産の石油・天然ガスの供給不透明感が原油相場を下支えしたため、高値水準ではあるがやや原油安が進行。しかし、今後の原油相場の動向が不透明なことに加え、出口の見えない「悪い円安」の急速な進行が、現行の激変緩和対策を実施しているにも拘わらず、国内のガソリン価格の上昇、需要の低迷を引き起こすことが懸念されている。(その他の小売業)
今月も取扱品の中に値上品目があり、今後もインフレは続いていくイメージである。(その他の小売業)
商店街
上半期の空き店舗状況はほぼ横ばい。物販店から飲食業への転換が見られる。当商店街入口の2店舗の解体が完了するものの今後の予定について明確な情報が無いため、組合としては懸念をしている。駐車場になるかもしれないとの話もあり、今後所有者との話し合いの機会などを持つ必要性を感じている。コロナ禍の影響は収まりを見せず、飲食店経営者の話では、20時以降の来客がほとんど無く営業時間の短縮を考えているとのこと。消費者の生活様式が激変しており難しい対応を求められている。(複合業種(和歌山市))
閉店が続いており、商店街の景況感は悪く大変である。(複合業種(和歌山市))
サービス業
組合員の業況では、夏場の非需要期でエネルギーの節約の影響で売り上げは減少傾向にある。ガスの仕入れ価格(輸入価格)は若干下がってきているが、円安傾向にあるので仕入価格は上昇し収益は悪化している。組合員の金融状況は、原料・機器・資材の値上がりにより資金繰りに苦慮している。(ガス業)
8月売上は、コロナ前に比べて8割から同等程度。人手不足(従業員が濃厚接触者等)で一泊二食付きの予約が取り切れず、素泊まりで凌ぐ施設もあった。9月の予約状況は白浜地区では順調に伸びているが、それ以外の地域では土日祝は好調だが、平日は低調な状況。(宿泊業)
8月の対前年同月比の宿泊人員は120.0%、総売上高135.6%、1人当り消費単価113.0%、総宿泊料金137.1%、1人当宿泊単価114.2%だった。2022年1月~8月の宿泊人員は536,151人で、前年同期間(2021年1月~8月)と比べると166,527人の増加である。(白浜温泉旅館協同組合)
7月から新型コロナ感染者が急増しており、客足の減少とともに売上も減少している。この状況がいつ改善されるか見通しが立たない。この影響で通常営業を止め週末のみ営業している店舗も見受けられる。団体客の予約がほとんどなく2~3人のグループが多いため昼の営業はまだしも夜の営業はかなり苦しい。最近、融資希望者が減少しており、できる限り経費を削減し支出を抑えていると思われる。(飲食店)
7月の保有台数と前年度増減数は、登録車328,851台(-2,710台)、軽自動車417,395台(+785台)、車検台数は、登録車14,767台(-241台)、軽自動車14,925台(-353台)となっており、登録車と軽自動車合計の保有台数、車検台数とも減少している。自動車部品の価格が高騰して納期の遅れもあり車検や修理に影響が出ている。(自動車整備業)
自動車の技術革新に対応した高度な車体整備技術水準の維持向上を図るため、新技術の習得及び技術者の養成が求められている。(自動車車体整備業)
建設業
当組合8月の県工事受注額は前年同月比50%増となっており、今後に期待したいが上半期の受注額は前年度比相当の減となる見込み。(総合工事業)
公共工事の発注は引き続き減少傾向。紀南地域では、原材料価格の高騰により生コン価格が10月出荷分より大幅に値上げされる予定。手持ち工事が少なくなり大変厳しい状況になってきた。(総合工事業)
和歌山市内の事業者にコロナ陽性または濃厚接触の従業員がではじめ、工事の応援依頼を業者に行っても腕の良い職人は来て貰えなくなった。子供達の夏休みも終わり、今後の家族間での感染拡大を心配しており、先行きが不安である。一部メーカーの不正問題や部品不足にコロナ禍の影響で、納車遅れ・修理待ち・修理代の高騰などにも影響が広がってきている。(識別工事業(設備工事業を除く))
依然として資材の価格高騰は続いている。また、コロナ感染者が増えてきているため現場作業の遅れや作業員の人数不足が増加の傾向にある。(設備工事業)
運輸業
燃料価格は若干の上げ下げはあるものの高止まりしている。運賃転嫁については、転嫁という感はないが見直しの声は聞こえてくるようになってきた。コロナ感染状況は落ち着いてきたように思うが、これも高止まりしていて前回同様に乗務員の感染及び濃厚接触者扱いによる欠勤者は相変わらず多く、穴埋めに苦慮している。(道路貨物運送業)
石油元売会社に対する価格変動緩和補助金も段階的に縮小の方向、軽油価格高騰に拍車がかかりそう。また、価格転嫁も難しい状況にある。(道路貨物運送業)